【12月24日 AFP】シリア政府軍が15日から継続している北部アレッポ(Aleppo)での空爆で、これまでに300人以上が死亡したと人権活動家らや医療関係者が23日、明らかにした。来月には、シリアの政権側と反体制派を交えた初の国際和平会議が予定されているが、反体制派の統一組織「国民連合(National Coalition)」は、空爆が続く限り同会議には出席しない意向を示している。

 反体制派が掌握しているアレッポとその近郊に対する空爆では、火薬などをドラム缶に詰めた「たる爆弾」が使われている。たる爆弾については非合法であると広く非難されており、人権活動家らや医療関係者によると、病院は多くの被害者であふれ返っているという。

 現地の活動家らや目撃者らのネットワークから情報収集しているシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、「15~22日にかけて、子ども87人、女性30人、反体制派30人を含む301人が死亡した」という。同団体は後に、23日に同市内2地区への攻撃でさらに21人が死亡したと伝えている。

 欧米諸国がシリアの化学兵器廃棄と国際和平会議の開催準備に注力する中、シリア政府軍は各地で攻勢を強めている。

 反体制派の国民連合は欧米諸国に対し、空爆を阻止を目的とした飛行禁止区域の設定を求めている。さらに国民連合のBadr Jamous氏は、「バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が行っている爆撃とシリア国民に大打撃を与えようとする企てが続くなら、国民連合は(スイスの)ジュネーブ(Geneva)には行かない」と言明、同市で1月に開催予定の「ジュネーブ2(Geneva II)」と呼ばれる国際和平会議への出席を拒否する構えを見せた。(c)AFP/Xavier BOURGOIS