【12月20日 AFP】英ロンドンで19日に行われた、2011年に廃刊した大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)」の盗聴疑惑に関する裁判で、同紙が結婚前のウィリアム英王子(Prince William)からキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)への留守番電話のメッセージも盗聴していたことが分かった。

 ロンドンの中央刑事裁判所(Old Bailey)で行われた裁判の審理で、検察側が読み上げた警察が押収した留守番電話のメッセージによると、ウィリアム王子はメッセージのなかで、当時、恋人だったケイト・ミドルトン(Kate Middleton)さんを「babykins(ベイビーキンズ)」と呼んでいた。

 ほかにも「ベイビー、ごめん。夜間訓練から今、戻ったところなんだ」といったメッセージや、演習中に他の部隊のわなにはまって撃たれそうになり、「実弾ではなく空包だったけど、恥ずかしかったよ」などと伝えるメッセージなどが読み上げられた。

 また、キャサリン妃だけでなく、ウィリアム王子から弟のヘンリー王子(Prince Harry)への留守電メッセージも盗聴されていたことが明らかになった。

 法廷で読み上げられたメッセージで、ウィリアム王子は当時ヘンリー王子のガールフレンドだったチェルシー・デイビー(Chelsy Davy)さんの声色をまねて高い声で「あなたみたいに素敵な赤毛って見たことないわ」などと、ふざけたメッセージを残している。

 王子の留守電メッセージは、2000年代初めにニューズ・オブ・ザ・ワールドに雇われ、その後、盗聴の罪で有罪となり服役した私立探偵のグレン・マルケア(Glenn Mulcaire)元受刑者の自宅から押収したものだという。(c)AFP