【12月18日 AFP】スウェーデンの作家・故スティーグ・ラーソン(Stieg Larsson)氏による3部作の世界的ヒット推理小説「ミレニアム(Millennium)」の続編を別作家の執筆で発表すると、版元であるスウェーデンの大手出版グループ、ノーシュテッツ(Norstedts)が17日発表した。

 続編を執筆するのは、サッカー・スウェーデン代表のズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)選手の自伝「I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝」の共著者である同国の作家ダビド・ラーゲルクランツ(David Lagercrantz)氏で、シリーズ1作目が出版されてから10年目となる2015年に刊行予定。ラーゲルクランツ氏は声明で「すでに書き始めていて、非常に楽しんでいる。足を踏み入れるには最高の世界だ」と述べている。

 続編でも、調査報道記者のミカエル・ブルムクヴィスト(Mikael Blomkvist)や元ハッカーの探偵リスベット・サランデル(Lisbeth Salander)などこれまでの主要な登場人物は引き続き登場し、また舞台設定なども受け継がれる。

 一方、原作者ラーソン氏と長年のパートナーだったエヴァ・ガブリエルソン(Eva Gabrielsson)さんは現在、作品や遺稿の権利をめぐってラーソン氏の遺族と係争中。スウェーデンのタブロイド紙アフトンブラデット(Aftonbladet)に対し、発表への驚きをあらわにし、出版社に続編の執筆を依頼する権利があるのかどうかについて疑問を呈している。(c)AFP