【12月17日 AFP】イタリアの警察当局は16日、クリスマスに欠かせない赤いポインセチアの花を、商店の店主たちに1本最大100ユーロ(約1万4000円)もの高値で売りつけていたとして、マフィアのメンバーとされる4人を逮捕した。服役中のマフィア仲間のために資金を集めようとしていたとみられる。

 同国ではクリスマスの伝統的なギフトとして扱われるポインセチアの花は、通常3~4ユーロほど(約430~570円)で販売されている。

 4容疑者は同国南部ナポリ(Naple)の悪名高いマフィア組織「カモッラ(Camorra)」のマッツァレッラ・ファミリーに所属しているとされ、彼らの標的となったのは、同市中心部の繁華街に店を構えた商店主たちだった。法外な値段での買い取りを拒否した店主たちは報復をうけるという。

 2011年のクリスマスから捜査を続けていた当局は声明で「クリスマスのポインセチアは本来、人々の心を和ませるものだが、ナポリのいくつかの地域では、犯罪のにおいを漂わせるものだった」と述べている。

 イタリアでは、マフィアによるみかじめ料の要求がクリスマスシーズンに最も増えるとされているが、深刻な不況が経済に大打撃を与えている現在、そうした手法で資金を徴収することが難しくなっている。(c)AFP