【12月16日 AFP】イエメンの首都サヌア(Sanaa)で15日朝、日本大使館に勤務する外交官が武装集団に刃物で襲われ負傷した。サヌアでは外国人を狙った襲撃が頻発している。

 大使館の広報担当者によると、負傷したのは2等書記官。名前は明かされていない。サヌアのハッダ(Hadda)地区で車を運転して大使館に通勤していた際に襲われ、体の5か所を刺されたという。

 同広報担当者によると、書記官は病院で手当てをうけ容体は安定している。また医療機関筋は、回復するまで数日間の入院が必要だと話している。

 襲撃の目的が誘拐であったかどうかは今のところ不明だ。

 同広報担当者は、自分は書記官の車の前を走っていたが、大使館に到着して後ろに書記官の車がいないことに気付いたと話した。襲撃された時、書記官には護衛はついていなかったという。

 目撃者によると、書記官は大使館から250メートルほど離れた小道で覆面をした男6人に襲われ、車から引きずり下ろされた。男の1人がピストルの銃身で書記官の頭を殴り、書記官を地面に叩き付け、集団は車を奪って逃走したという。

 地元住民らが書記官を近くの店に運び込み、大使館員らが現場に到着するまでけがの応急処置を施したという。AFP特派員も現場に血痕を確認した。(c)AFP