ウクライナ野党指導者ら、大統領との初対話に失望
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【12月14日 AFP】 欧州連合(EU)との連合協定をめぐり3週間にわたる反政権デモが続いているウクライナで13日、野党側はビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領と初めての緊迫した対話に臨んだが、同大統領は野党側の要求に応じなかった。
野党側と与党の地域党(Regions Party)の両勢力が週末に都心部で大衆集会を予定し緊張が高まる中で開かれた対話には、野党「ウダル」の党首でボクシング世界チャンピオンでもあるビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)氏、「自由」党首で民族主義運動指導者のオレフ・チャフニボク(Oleg Tyagnybok)氏、そして服役中の野党指導者ユリヤ・ティモシェンコ(Yulia Tymoshenko)前首相の「連合野党・祖国」からアルセニイ・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)氏が出席した。
ヤヌコビッチ大統領はデモで逮捕された人々への恩赦と、治安部隊による行動の「一時停止」を約束したが詳細は示さず、「すべての市民に対し、沈静化と、対決の中止を要請する」と述べた。
野党側は、ミコラ・アザロフ(Mykola Azarov)首相率いる内閣の総辞職と抗議者を殴打した機動隊員の処罰を主張しており、大統領の約束は自分たちの要求からは程遠いとしている。クリチコ氏は「われわれの要求への回答はなにもなかった。われわれが求めているのは、危機からの明確な脱出であり、呼びかけを聞くことではない」と語った。(c)AFP/Dmytro GORSHKOV, Zoya ZHMINKO