12年の世界がん発症率、5年前比11%増 WHO発表
このニュースをシェア
【12月13日 AFP】世界保健機関(World Health Organization、WHO)は12日、2012年に新たにがんを発症した人の数が1410万人に達し、5年前との比較で約11%増えたと発表した。またがんによる死者数は2012年に820万人となり、5年前から約8.4%上昇したという。
このデータは、世界184か国で集計された28種類に及ぶがんの症例データを、フランスに本拠を置くWHOの付属機関、「国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)」が報告書「GLOBOCAN 2012」でまとめたもの。
報告書によると、世界全体で最も発症数が多いがんは、全体の13%を占める肺がんで、次に乳がん(11.9%)と大腸がん(9.7%)が続いた。死者数が最も多いのは肺がんで、がんによる死者の総数のうち約5分の1を占めた。肝臓がん(9.1%)、胃がん(8.8%)がそれに続いている。
WHOは、今後世界全体で人口の増加と高齢化が続くことから、2025年までにがん患者が毎年1930万人ずつ増えると予測している。
2012年に新たにがんを患った人の約57%、また、がんで死亡した人の約65%が発展途上国の居住者だった。この傾向は今後も強まっていくとみられている。(c)AFP