ウルグアイの大麻合法化は「国際法違反」、国連機関が非難
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【12月12日 AFP】南米ウルグアイがマリフアナ(乾燥大麻)の生産と販売を合法化したことを受け、オーストリア・ウィーン(Vienna)に本部を置く国連機関、国際麻薬統制委員会(International Narcotics Control Board、INCB)は11日、同国の決定は国際法違反であり、大麻依存を助長することになると警告した。
ウルグアイの国会は10日、マリフアナを合法化する法案を可決。同国は、政府の監視の下でマリフアナの生産・流通・販売を認める世界初の国となった。自家消費用大麻の小規模な栽培や、愛好家のクラブも政府の管理・統制の下で認められる。
薬物に関する国際条約の履行状況を監視するINCBは、「ウルグアイ議会が承認した大麻合法化の法案は、薬物の取り締まりに関する国際条約に違反している」と指摘。INCBのレイモンド・ヤンス(Raymond Yans)委員長は、同国が国際的に合意され、承認されている条約の規定に反することを承知の上で合法化を決めたことに「驚いた」と話した。
委員長はまた、同国議会はマリフアナの健康上のリスクに関する科学的証拠を無視したと批判。合法化によって犯罪が抑制されるとの主張は、「あやふやで、根拠に乏しい推測」に依拠したものだと述べた。(c)AFP