ケニア・モール襲撃事件、武装グループは逃走の可能性 NY市警
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【12月11日 AFP】ケニアの首都ナイロビ(Nairobi)で9月に発生、67人が死亡した高級ショッピングモール襲撃事件で、モールを襲撃した武装グループの4人は、現在も逃走中の可能性がある──ニューヨーク市警(New York Police Department、NYPD)は10日、事件について独自に実施した調査の結果をまとめた報告書を発表した。
ナイロビにある「ウエストゲート(Westgate)」モールが襲撃されたこの事件については、ソマリアを拠点とする国際テロ組織アルカイダ(Al Qaeda)系のイスラム過激派組織、「アルシャバーブ(Shebab)」が犯行声明を出している。事件では、13か国の8歳から78歳までの市民が犠牲になった。
これまでにも、治安部隊との銃撃戦の混乱の中で武装グループが逃走した可能性があるとの報道があったが、ケニアの治安当局者らは「特殊部隊との最後の銃撃戦で死亡した」と主張していた。
しかしNYPDの報告書は、武装集団の姿がモール内の防犯カメラに映っているのが最後に確認された日時は、襲撃事件発生から12時間後の現地時間9月22日午前0時54分だったと指摘。「テロリストたちが現場のモールで死亡したのか、逃走したのかは不明だ。確認できない主な理由は、モール周囲の警備態勢を維持できなかったことだ」と述べた。
NYPDの報告書は、同市警の警官から得た情報と、機密扱いされていない公開情報に基づいてまとめられた。
一方、ケニア当局は、武装集団メンバーの遺体とみられる4遺体の身元特定作業を行っている。作業は国際刑事警察機構(ICPO、インターポール、Interpol)の支援を受けて進められているが、今のところいずれも身元の特定には至っていない。(c)AFP