【12月10日 AFP】5日に死去した南アフリカの自由の象徴、ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領の国葬の公式追悼式が10日、執り行われる。追悼式には各国の指導者らが出席する予定となっており、歴史的な敵対関係を超えてマンデラ氏の功績をたたえる。

 2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の決勝戦が開催されたソウェト(Soweto)のスタジアムで行われるこの追悼式では、米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領とキューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長も弔辞を述べることになっている。15日まで続く国葬には、各国の元首・首脳級が90人以上参加する見通し。

 また南アフリカの国民にとっては、この追悼式が埋葬前にマンデラ氏の生涯をたたえる最後の機会となるため、各地から約8万人が同スタジアムに足を運ぶものと見込まれており、厳重な警備態勢が敷かれる。

 追悼式への出席予定者には、米国からはオバマ氏に加え、前の歴代3大統領、英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相、フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領、アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領らが名を連ねている。国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長はすでに同国入りしている。

 各界の著名人では、米人気テレビ司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)さんやアイルランドのロックバンド「U2」のボーカルで活動家のボノ(Bono)さんも出席する予定。一方、旅費と警備費がかさみすぎるとの理由でイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が欠席を表明している。2009年以来南アフリカから2回入国査証(ビザ)発給を拒否されているチベット仏教最高指導者でノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ(Dalai Lama)14世も出席を見送った。(c)AFP/Charlotte PLANTIVE