【12月9日 AFP】(写真追加)シンガポールの繁華街リトル・インディア(Little India)で8日夜、インド人男性(33)が個人経営のバスにひかれて死亡した事故をきっかけに、南アジア出身の外国人労働者らによる暴動が発生、パトカーや救急車など5台が放火されたほか、バスの運転手や警察官を含む18人が負傷した。

 警察によると、約400人の暴徒は事故を起こしたバスを襲撃。通報で駆け付けた警察車両にも襲い掛かり、車体をひっくり返して放火した。警察は、暴動を起こした容疑で南アジア出身の労働者27人を逮捕。有罪なら最高でむち打ちと禁錮7年の刑が科される可能性がある。

 政府による統治が厳しいシンガポールでは、治安の乱れは非常にまれ。地元放送局メディアコープ(MediaCorp)によると、暴動が起きたのは民族対立が激化した1969年以来という。リトル・インディアは南アジア系の外国人労働者が多く、暴動が起きた9日には日曜の休日を楽しむ労働者たちでにぎわっていた。シンガポール経済は外国人労働者に大きく頼っており、中でも南アジア系労働者が建設業界などで多数を占めている。(c)AFP/Bhavan JAIPRAGAS