「添い寝」に乳幼児突然死のリスク、スウェーデンで注意喚起
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【12月5日 AFP】乳幼児との添い寝の習慣が浸透しているスウェーデンで4日、添い寝が乳幼児の突然死リスクを高めるとの注意喚起が行われた。
スウェーデンの保健福祉庁(The National Board of Health and Welfare)のシェシュティン・ノードストランド(Kerstin Nordstrand)氏はAFPに「生後3か月未満の乳児は親と別のベッドで寝ることが重要」と話した。
同氏によると、これまでにも親が喫煙する場合は同じ部屋に寝かせないことや、薬物やアルコールを摂取している場合には同じベッドに寝かせないことを推奨していたが、純粋に別々のベッドで寝るよう呼び掛けるのは初めてだという。
添い寝に関する危険性は、スウェーデンの医学専門紙「Dagens Medicin」が掲載したヨーテボリ大学(Gothenburg University)小児科教授のヨーラン・ベネグレン(Goeran Wennergren)氏のインタビューで初めて指摘された。この中で同氏は「最近の研究で、添い寝が乳幼児突然死症候群(SIDS)の危険因子であることが判明した」と話していた。
小児医療専門誌「Early Human Development」に掲載された2001年の調査によると、スウェーデンでは生後3か月の乳児の65%が親と同じベッドで寝ており、この割合は欧米諸国で最も高かった。
また英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」に掲載された論文によると、SIDS約1500件のうち22%が親と同じベッドで寝ていた際に起きている。調査を主導したボブ・カーペンター(Bob Carpenter)氏によると、親が添い寝した場合、乳児が1人で寝た場合に比べ、SIDSのリスクは約5倍に跳ね上がるという。 (c)AFP