【12月5日 AFP】昨年12月14日に米コネティカット(Connecticut)州ニュータウン(Newtown)の小学校で発生し、児童20人と成人6人が殺害された銃乱射事件で、事件発生中の校内で恐怖におののきながら緊急電話に通報した職員らの音声が4日、公開され、関係者らの間に忌まわしい記憶をよみがえらせている。

 犯人が教室から教室へと歩き回る中、サンディフック小学校(Sandy Hook Elementary School)から緊急電話の911番にかけられた7件の緊急通報の音声は、米AP通信(Associated Press)が情報公開法に基づき行った請求の結果、公開された。ただ、事件の犠牲となった6歳児らの遺族の中には、公開に反対する人たちもいた。

■緊迫の状況が明らかに

 足を撃たれた女性教師は落ち着いた声で、児童たちがいる教室のドアは施錠されていないことを伝えた。

 また、明らかに動転した女性の声で、「サンディフック小学校です。誰かが銃を撃っているようです。誰かが廊下を走っているのがちらっと見えました。まだ銃声が聞こえています」という通報もあった。

 廊下にいるという別の男性は、銃声が響く中、銃で撃たれてガラスが割れたと伝えると同時に、「(乱射は)まだ続いている」と話した。通報を受けた当局職員は急行できる警官を全て現場に送るよう要請しつつ、男性に避難するよう指示。男性は「まだ銃声が聞こえる、まだ発砲している」と続けた。

 これらの音声の公開について、テレビ局は慎重な姿勢を維持している。通報内容の一部、または全てを放送するかどうか、通話の内容をすべて確認した後で判断するという。(c)AFP/Jennie MATTHEW