【12月3日 AFP】ロシアの名門ボリショイ・バレエ団(Bolshoi Ballet)の芸術監督セルゲイ・フィーリン(Sergei Filin)氏が今年1月、顔に酸性の液体をかけられた襲撃事件の首謀者とされる同バレエ団の元準主役級ダンサー、パーベル・ドミトリチェンコ(Pavel Dmitrichenko)被告(29)に対し、モスクワ(Moscow)の裁判所は3日、懲役6年を言い渡した。

 共犯のユーリー・ザルツキー(Yury Zarutsky)被告には実行犯として懲役10年、運転手役を務めたアンドレイ・リパトフ(Andrei Lipatov)被告には懲役4年が言い渡された。

 この事件で襲われたフィーリン監督は失明寸前の重傷と深刻なやけどを負い、10回を超える手術を受け、現在もドイツで治療を受けている。同襲撃事件は、バレエとオペラの華麗な舞台の裏に潜んでいた内紛を暴露し、世界で最も有名なバレエ団にとって創立以来最大のスキャンダルとなった。(c)AFP