「世界ワニ被害ファイル」、豪研究者が発表
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【12月3日 AFP】オーストラリアの研究者が3日、世界で初めてのワニ襲撃事件データベース「クロコバイト(CrocBITE)」を発表した。ワニの保護活動により襲撃件数が増加したかどうかの見解を確立させることを目指している。
ワニとヒトとが接触した事例を集める世界規模のデータベース「クロコバイト」を運用するのは、豪チャールズ・ダーウィン大学(Charles Darwin University、CDU)の研究チーム。CDUの研究者アダム・ブリトン(Adam Britton)氏によると、豪北部特別地域(Northern Territory)で1971年にワニを保護する法令が制定されて以来、個体数は急増し、ヒトと接触する事例も増加した。同様の事例は世界各地から報告されているという。
「ワニ保護活動は自らにかみつく結果をもたらした」とブリトン氏は語る。「ワニの個体数が長年の乱獲から回復する一方、ヒトの人口も増加を続けてワニの生息地に入り込むことが増えており、ヒトとワニとの接触は毎年増加している」
これまでにデータベースへの登録が完了した事件は約1700件。歴史資料や新聞記事などから集められたものだが、「すでにパターンが見え始めている」とブリトン氏は語った。
データベースでは、事例の日時、被害者の年齢と性別、発生国、ワニの種類と大きさをインタラクティブな地図で閲覧可能だ。
データベースは「www.crocodile-attack.info」で公開されている。(c)AFP