【11月29日 AFP】タイの首都バンコク(Bangkok)で29日、インラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)首相の退陣を求めるデモ隊が、陸軍本部の敷地内に突入し、軍にデモを支持するよう求めている。デモ隊はまた、与党・タイ貢献党(Pheu Thai Party)の党本部も包囲した。

 軍報道官によると、デモ隊は門を突破して陸軍本部の敷地内に侵入した。現在、陸軍司令官は不在にしているという。

 バンコク旧市街にある陸軍本部の敷地内では、多数のデモ参加者たちが旗を振ったり、日傘を差したりして居座っている。デモ隊の指導者は「軍が民衆と独裁者のどちらにつくのかを知りたい」と述べた。

 インラック首相については、事実上の亡命生活を送っている兄のタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相の操り人形となっていると批判されており、バンコクでは、反タクシン派のデモ隊が、「タクシン体制」の打ち切りと選挙によらない「人民評議会」による統治を訴えて反政府デモを続けており、複数の政府庁舎を包囲している。(c)AFP