タイ反政府デモ、首都の外に拡大
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【11月27日 AFP】タイの首都バンコク(Bangkok)で行われているインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)首相の退陣を求める反政府デモは27日、市外に拡大した。反政府派は、数日内の勝利を予測している。
複数の政府庁舎を包囲したデモ隊は、首相と兄のタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相に対する抗議を続けており、死者を出した2010年のデモ以来、最大規模の抗議活動となっている。
抗議行動が複数の県に広がる中、デモ指導者のステープ・トゥアックス(Suthep Thaugsuban)前副首相はデモ参加者らに対し、バンコク北郊にある大型合同庁舎の周辺で、27日にデモ行進を行うよう呼び掛けた。
デモの拡大に先立ち、議会選挙で20年近く議席の過半数を獲得できずにいる野党民主党は首相への不信任案を提出しており、今回の混乱に拍車をかけている。これまでのところデモはおおむね平和的に行われているが、今回も再び流血の衝突が起きる恐れが出ている。タイは、タクシン元首相を失脚させた2006年のクーデター以降、数度にわたって政情不安に陥っている。
大富豪で財界の大物だったタクシン元首相は、地方と都市の労働者層の多くから高い支持を得ている一方、知識層や中流層からは汚職問題で批判されたほか、君主制への脅威であるとの強い反感を買っている。(c)AFP/Anusak KONGLANG