【11月27日 AFP】米ニューヨーク(New York)市では、20%を超える子どもたちが十分に食べるものもなく暮らしており、その数は4年間で10%も増加したとの報告書が、26日に発表された。

 非営利団体(NPO)の「飢えと闘うニューヨーク市連合(New York City Coalition Against Hunger)」が発表した年次報告書では、極めて富裕な人々と、その他大勢の人々との格差がますます拡大していることを示す、新たな証拠が提示されている。

 同団体はこの原因として、昨年甚大な被害をもたらしたハリケーン「サンディ(Sandy)」によって多くの人びとがいまだホームレス生活を強いられていることや、当局の予算削減の影響、低調が続く米国経済を挙げている。

 また、ニューヨーク市民全体の6分の1に当たる130万~140万人が、2010~12年の期間に家を持ちながらも十分な食べ物を得ることができなかったという。そのうち、子どもの数は50万人で、2006~08年の期間と比較すると10%も増えたという。

 加えて、市民の5分の1に当たる170万人が、3人家族で年収1万9090ドル(約193万円)という米連邦政府が設定した貧困ラインを下回る水準で生活していると、報告書は指摘している。(c)AFP