複数のカードを1枚に集約、「コイン」で買い物革命なるか
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【11月27日 Relaxnews】消費者は、財布をバーチャルな財布に置き換えたいわけではなく、カード類でふくれた財布をより軽く、薄くしたいだけ──。こうした考えの下に開発されたのが「コイン(Coin)」だ。財布を分厚くしているクレジットカードやデビットカード、ポイントカードを、たった1枚の「スマートカード」に統合できる。
2年ほど前までは、「バーチャル財布」こそが未来だと皆が信じていた。だが現実には、「グーグル・ウォレット(Google Wallet)」や「アイシス(Isis)」といったサービスは全て、クレジットカードやデビットカードで十分こと足りる役割を提供しているに過ぎなかった。こういったカードにバッテリーは不要で、店舗側は新たな機材を導入するために多額の費用を投じる必要がない。
また、携帯電話をプライベートやビジネスの主要ツールとしてのみならず、「おサイフケータイ」としても活用しているとしたら、無くしたり盗まれたりした時に、フェイスブック(Facebook)に数日間アクセスできないばかりか、一文無しで過ごさなくてはならない。
一方、各種カードを1枚の小さな画面付きクレジットカード型カードに集約できる「コイン」では、利用者はカード内に保存されている複数のカードの中から、使いたいカードを選択して、店員に手渡すだけで済む。
財布の中のカードをコインに読み込ませるのも非常に簡単だ。スマートフォンに磁気カードを読み取る装置を装着し、カードをスワイプすれば、カード情報が専用アプリに転送され、コインに登録される。置き忘れ防止機能も備えている。コインが利用者から一定の距離を離れると、警報音で知らせてくれる。
コインの開発会社は、商品化に必要な5万ドル(約500万円)の資金を調達するため、独自のウェブサイトを立ち上げた。目標額に達すれば、2014年夏にも出荷が開始され、100ドル(約1万円)で販売される予定だ。出資者は50ドル(約5000円)で購入できる。
ただ、コインは米国内のみで動作するように設計され、チップと暗証番号を使うタイプのカードには対応していないので注意が必要だ。ただ、将来的にはこうした機能が追加される可能性もある。(c)Relaxnews/AFPBB News