【11月22日AFP】中国・北京(Beijing)郊外の橋が2011年に崩落した事故で、北京の中級人民法院(地裁)はこのほど、過積載のトラックが崩落の原因だとしてこのトラックの運転手に罰金270万元(約4480万円)と禁錮3年の刑を言い渡した。この罰金額は、北京市民の平均年収100年分に相当する。

 国営新華社(Xinhua)通信の21日の報道によると、張文軍(Zhang Wenjun)被告は2011年7月、北京郊外の懐柔区(Huairou)にあるコンクリート製の橋を制限重量を超過したトラックで通過しようとし、橋を崩落させたとされる。砂を積んだトラックの総重量は約160トンだったという。

 下級審では1560万元(約2億5900万円)の罰金刑が言い渡されており、中級人民法院の判決は大幅な罰金減額になる。ただ、中国の政府統計によれば同国都市圏の2012年の平均年収は2万6959元(約44万8000円)で、このほど科された罰金はその100倍だ。

 京華時報(Beijing Times)が被告の妻の話として伝えたところでは、被告は妻と子供2人、母親の5人家族で、一家は被告の収入に頼って生活しているという。判決を受けて中国のインターネット上では、事故原因はむしろ手抜き工事と点検不備ではないかとして、批判が広がっている。(c)AFP