「ハリポタ」の限定切手セット発売に賛否両論、米国
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【11月20日 AFP】赤字経営が続く米国郵政公社(US Postal Service、USPS)が19日、映画「ハリー・ポッター(Harry Potter)」シリーズの限定版切手セットの販売を開始した。切手発売にファンたちは大喜びだが、「登場人物が米国人でない」として、切手収集家の間からは批判的な声も上がっている。
切手の発売についてUSPSは、「ハリーポッターの世界に登場する友人や英雄、悪役や怪物たち」など、スコットランド人の著者、J・K・ローリング(J.K. Rowling)氏のベストセラーに登場する人物らをモチーフにしたものだと説明している。限定セットは一部の郵便局に加え、インターネットでも販売中だ。
USPSは先週、9月期の決算で50億ドル(約5004億円)の赤字となったことを発表したばかり。同期は増収の一方で減益となり、7年連続の損失計上となった。限定切手の販売は業績の改善につながるとみられている。
■「外国」映画の選択に批判も
映画配給会社ワーナー・ブラザース(Warner Brothers)が監修するフェイスブック(Facebook)のハリーポッターの公式ページには、「今年のクリスマスカードがどうなるかは明らかだ!」というファンからのメッセージが書き込まれた。切手は映画化権を所有するワーナー・ブラザースとUSPSが共同で制作した。
一方で、一部の切手収集家からは怒りの声が上がっている。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は19日、「ハリーポッターは米国人ではない。(映画は)外国のものであり、切手の発売はあからさまな商業主義だ」という米国郵趣協会(American Philatelic Society)のジョン・ ホッチナー(John Hotchner)前会長の発言を伝えている。(c)AFP