【11月19日 AFP】体重過多を理由に英航空会社に搭乗を拒否され、空港近くのホテルで一週間以上足止めされていたフランス人男性が、ヴァージンアトランティック航空(Virgin Atlantic AirwaysVA)から、現地時間18日夜のニューヨーク(New York)発ロンドン(London)行き航空機への搭乗許可が下りた。男性の父親が18日、明らかにした。実はこの男性、英航空会社に搭乗を拒否された後、代替手段として申し込んだ豪華客船にも乗船を断られていた。

 この男性はフランス人のケビン・シュネ(Kevin Chenais)さん(22)で、ホルモン異常の治療を受けるために2012年に渡米。以降約1年半にわたり、シカゴのメイヨークリニック(Mayo Clinic)で治療を受けていた。シュネさんは体重が230キロを超え、常時酸素吸入とモニタリングを必要としている。

 シュネさん一家は前週、米シカゴ(Chicago)の空港から英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(British AirwaysBA)の旅客機に搭乗しようとしたが、体重過多を理由に拒否され、シカゴのホテルに足止めされたまま1週間を過ごした。

 その間、帰国方法を模索しながら旅費も底を突きかけたため、列車でニューヨーク(New York)まで行き、そこから豪華クルーズ船で大西洋を渡ってフランスへ帰ることを決めた。ところが、シュネさんには「健康に及ぶリスク」があるとの理由から乗船を拒否されてしまった。

 ニューヨークのブルックリン(Brooklyn)にあるホテルから空港へ向かう直前、電話インタビューに応じたシュネさんの父親によれば、豪華客船への乗船を楽しみにしていたシュネさんは、色々な挫折がありながらも米国を離れることを「寂しがっている」という。(c)AFP