W杯出場を控えるデイ、台風30号で親戚8人が犠牲に
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【11月18日 AFP】男子ゴルフのジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)の親戚8人が、フィリピンに被害をもたらした超大型の台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)の犠牲になったことが明らかとなった。
母親のデニング(Dening Day)さんが18日に地元紙に語ったところによると、デイは祖母、おじ、6人のいとこを失った。
世界ランク20位のデイは、21日にオーストラリア・メルボルン(Melbourne)のロイヤル・メルボルン・ゴルフクラブ(Royal Melbourne Golf Club)で開幕する第57回ISPSハンダ・ワールドカップ(ISPS HANDA World Cup 2013)に出場することになっており、チームメートのアダム・スコット(Adam Scott)とともに前大会覇者の米国からタイトル奪取を目指している。
「娘(デイの姉)が息子に伝えているのですが、私としては集中すべきことがある彼を煩わせたくないのです」とデニングさんは親心を見せる。
「(ワールドカップが終われば)いくらでも話をする時間はあるでしょう。国を代表しているのですから、息子にはゴルフ以外のことで心配をかけたくありません」
観測史上最大規模の強風を伴って8日に上陸した超大型台風30号の通過後、フィリピンでは避難生活を強いられている被災者が190万から300万人に達すると見られており、フィリピン政府は17日時点で死者3976人、行方不明者1590人と発表している。
「誰とも連絡がつかなくてつらい思いをした」と振り返るデニングさんは、後に姪がフェイスブック(Facebook)のページに投稿したことで状況を知った。
「子供たちのために強くならなければなりません。それでも眠りについた時、1人でいる時には悲しみに暮れてしまいます」とデニングさんは嘆く。
デニングさんは壊滅的な被害を受けた地域で生まれ育ち、30年前にオーストラリアに移住。その後ブリスベーン(Brisbane)南部の小さな町で子供たちを育てた。
プロゴルファーとして頭角を現したデイは世界のトッププレーヤーの仲間入りを果たし、2010年にはバイロンネルソン選手権(Byron Nelson Championship)で米PGAツアー初優勝を飾った。(c)AFP