【11月15日 AFP】米インターネット検索大手グーグル(Google)は14日、米政府や司法当局からのユーザーに関するデータ提供要請が2010年から倍増したことを明らかにした。

 グーグルが発表した最新の「透明性リポート」によると、同社が2013年1~6月に米政府から受けたユーザー情報の提供要請は1万918件だった。国外での要請を含めた全2万5879件の3分の1以上を、米政府が占めている。

 全データ提供要請件数についても、2012年6~12月の2万938件から増えており、09年同時期の1万2539件からは倍以上に増えている。

 グーグルは米政府からのデータ提供要請について、より詳細に開示していくとの姿勢を明確にしている。

 グーグルの法務担当、リチャード・サルガド(Richard Salgado)氏はブログのなかで、「グーグルは、わが社および他社に対して、どういった種類の要請があったのか、他国政府から何件の要請があったのかなどを知る権利がユーザーにあると考える。だが米司法省は、国家安全保障に基づく要請に関する情報の開示は法律で禁じていると主張している」と政府への不服を表明。さらに「米政府は、外国情報監視法(Foreign Intelligence Surveillance Act)に基づき、情報提供の要請があったという事実さえ開示してはならないと言う。だが、そうした事実を米国民は知らされるべきだ」と続けている。

 この件に関してグーグルを含めた大手IT企業は、より詳細な数字の公開許可を求める嘆願書を外国情報活動監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance CourtFISC)に提出し、米議員らにも支持を呼びかけている。

 2013年に米国の次にデータ提供要請が多かったのはインドの2691件。次いでドイツの2311件、フランスの2011件、英国の1274件となっている。(c)AFP