【11月15日 AFP】今年7月に南極のパインアイランド氷河(Pine Island Glacier)から分離した米ニューヨーク(New York)のマンハッタン(Manhattan)島ほどの大きさの巨大氷山が南極海(Southern Ocean)の国際航路帯に達する恐れがあることが、英サウサンプトン大学(University of Southampton)などの研究チームが14日に発表した研究で明らかになった。

 この巨大氷山の監視を続けていたサウサンプトン大のロバート・マーシュ(Robert Marsh)博士は、「このサイズの氷山は、1年以上解けずに残ることもある。北に漂流を続ければ、南極海の国際航路付近まで到達する可能性もある」と説明。「南極半島(Antarctic Peninsula)を行き来する船舶は多く、あまりないことだが、船舶がこの巨大氷山と遭遇する可能性もある」と述べている。

 チームによると、面積87平方キロメートルのマンハッタン島に匹敵する大きさの氷山は、平均で2年に1つできているが、今後、地球温暖化の影響で増える可能性が高い。今回の調査はこういった巨大氷山の監視に役立つものだ。(c)AFP