【11月14日 AFP】インドで13日、賭博取り締まりに関する発言の中で例えとして「レイプを楽しめ」などと述べた捜査当局のトップが、女性人権団体から強い批判を浴び、発言は不適切だったと謝罪した。

 インド中央捜査局(Federal Central Bureau of InvestigationCBI)のランジット・シンハ(Ranjit Sinha)局長は12日、違法であるにもかかわらず賭博を取り締まりきれない現状について、自身にとって第2言語である、たどたどしい英語で「取り締まることは不可能と言うことは簡単だ。レイプを防げないなら楽しめと言うようなものだ」などと語った。さらに局長は「(取り締まりは)お手上げだと言って野放しにするよりも、合法化して、なにがしかの収益を得る方が得策だ」と続けた。

 その後、シンハ局長の「レイプを楽しめ」との発言を地元メディアが報道したことから、女性の人権擁護を訴える活動家らの批判が集中。局長は14日、謝罪に追い込まれた。

 謝罪にあたって局長は、自らの発言が人々の感情を傷つけたことを遺憾に思うと述べたうえで、「発言は意図的ではなく不注意から出たものだ。私は女性を心から深く尊敬し尊重しているし、ジェンダー問題に責任感を持って取り組んでいると、改めて強調しておきたい」と述べた。

 さらにシンハ局長は、賭博の合法化を訴える何か良い言い方はないかと探していて、あの発言になったと釈明。「(賭博取締)法の施行は徹底できないということが、法律を作るべきではないという意味にはならない」と付け加えた。(c)AFP