【11月12日 AFP】シリアの首都ダマスカス(Damascus)の2か所で11日、学校とスクールバスを標的としたいずれも迫撃砲による攻撃が発生し、合わせて子ども9人が死亡、27人が負傷したと、同国の国営テレビが伝えた。

 同テレビが緊急ニュースとして報じたところによると、「聖ヨハネ(St. John)学校を標的としたテロ攻撃による被害者数は死者5人と負傷者27人に上り、死者は全員子どもだった」という。

 また国営シリア・アラブ通信(SANA)が、同じく首都の中央部にあるBab Sharqi地区で迫撃砲攻撃を受けたスクールバスに乗っていた生徒4人と運転手1人が死亡したと伝えた。さらにこの「テロ攻撃」により、同バスに乗車していた4人の生徒を含む6人がけがをしたという。同国のバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権が反体制派に言及する際には、「テロリスト」と呼ぶことが多い。

 これに先立って同国内相は国営テレビ局イフバリヤ(Al-Ikhbariya)に対し、首都中心部のQassaa地区の学校で児童11人が負傷したと話していた。両事件共に、首都内のキリスト教徒の多い地区で発生している。

 首都近郊に配置された反体制派の戦闘員らは、首都中心部に向けて定期的にロケットや迫撃砲による攻撃を行っており、器物損壊だけでなく時には死傷者が出ることもある。

 一方シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、同国北部アレッポ(Aleppo)のトルコ国境に位置するクルド人が多い町で自動車を使った自爆攻撃があり、少なくとも5人が死亡したという。(c)AFP