台風30号、サマール島で300人死亡 推計死亡者1万人以上
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【11月10日 AFP】(一部更新、写真追加)フィリピン東部、サマール(Samar)島の地元当局は10日、観測史上最大規模の台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)で少なくとも300人が死亡し、約2000人が行方不明になっていると発表した。
サマール島の防災当局者は地元ラジオ局DZBBに対し、同島の小さな町バセイ(Basey)だけで300人の死亡が確認されたと話した。また、バセイとサマール島のその他の町で約2000人の安否が確認できていないという。
台風30号が8日未明に人口約73万3000人のサマール島に上陸した後、同島当局者が大規模な人的被害を確認したのは初めて。しかし、台風上陸から2日以上すぎた今も、サマール島の大半の地域と連絡が取れていない。
これに先立ち、台風30号で大きな被害を受けたレイテ(Leyte)州の警察幹部は州都タクロバン(Tacloban)で記者会見し、「昨夜、州知事と会った。政府の推定で(死者は)1万人だ。台風の進路にあった住宅や構造物の約70~80%が破壊された」と述べていた。
人口22万人のタクロバンやその他の沿岸の町は、多くの住宅がコンクリートの土台だけを残して流され、車がひっくり返り、電線が切れるなど津波の後のような状態になっている。台風に襲われた別の地域でも死者が増えている。(c)AFP