体重過多で搭乗拒否、フランス人家族が米空港で足止め
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【11月8日 AFP】米国でホルモン異常の治療を受けていたフランス人男性が、体重が重すぎるとして英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways、BA)に搭乗を拒否され、家族と共に米シカゴ(Chicago)で立ち往生させられた。
ホルモンの不均衡により体重が220キロを超えるまでになったフランス人のケビン・シュネ(Kevin Chenais)さん(22)は2012年に米国を訪れ、以降約1年半にわたり、シカゴのメイヨークリニック(Mayo Clinic)で肥満治療を受けていた。シュネさんは常時酸素吸入とモニタリングを必要としている。
足止めをくらったシュネさんの家族は他の移動手段を探している間の1週間を空港のホテルで過ごし、旅費も底を突いた。最終的にフランスへ帰る唯一の方法は、列車でニューヨーク(New York)まで行き、そこから豪華クルーズ船クイーン・メリー2(Queen Mary 2)号で大西洋を渡ることだという結論に行き着いたという。
シュネさんは米CBS系列のローカルテレビ局に対し「自分と同じくらいか、もっと太っていて(交通機関での)移動ができない人たちはたくさんいるに違いない」と語った。
一方、BAの広報はAFPに送った電子メールで、懸命に解決方法を模索したが、今回はシュネさんの安全を確実に保証できなかったため、搭乗を断らざるを得なかったと述べた。またシュネさんの家族に搭乗料金を全額返金した上で、ホテルでの宿泊も提供し、他の移動方法の検討も支援したとしている。
また在米フランス領事館の報道官は、シュネさん一家とBAの交渉を仲介したが、BA側は安全を理由に搭乗拒否の姿勢を変えようとはしなかったと述べた。(c)AFP