【11月7日 AFP】近く上院で議員資格剥奪の投票が行われるイタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)元首相(77)がインタビューの中で、自分の子供たちはアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)政権下のユダヤ人になったかのように感じていると発言していたことが分かった。

 6日に公開されたジャーナリストのブルーノ・ベスパ(Bruno Vespa)氏によるインタビューの抜粋によると、ベルルスコーニ氏は「私の子供たちは、ドイツのヒトラー政権下のユダヤ人家族のように感じていると私に言った。世界全体が私たちにつらく当たっている」と述べたという。

 イタリアのユダヤ人団体のレンゾ・ガッテニャ(Renzo Gettegna)会長は、「不適切で理解しがたいというだけではなく、全ての権利を剥奪され、残虐で言葉にできない苦しみの末に命まで奪われた人たちに対する侮辱だ」と述べてベルルスコーニ氏の発言を厳しく批判した。

 ベルルスコーニ氏は欧州議会(European Parliament)のドイツ人議員をナチスの強制収容所の所長になぞらえたり、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領を「日焼けした人」と表現したりするなど、数々の際どい発言や外交上の失言で知られている。(c)AFP