【11月7日 AFP】今年2月にロシア中部チェリャビンスク(Chelyabinsk)に落下した隕石(いんせき)は、大気圏に突入した際の直径が19メートルで、広島型原爆の数十倍のエネルギーを持っていたとする論文が6日、英科学誌ネイチャー(Nature)で発表された。

 当時撮影された映像や音声、回収された隕石の破片を手がかりに分析を進めたチェコとカナダの科学者によると、この隕石は、直径2キロの大きな小惑星「86039」の一部だった可能性が高いという。周期的に地球の軌道に接近するこの小惑星は1999年に初めて観測された。

 地球の大気圏に突入した際の隕石の重さは約1万2000トンだったとみられ、この重さを換算したエネルギー量は1945年に広島に投下された原爆の27~41倍に相当するという。当初の推定では、隕石の直径は17メートル、重さ約1万トンとされていた。

 またこの隕石の成分は、小惑星帯に存在する岩石では少数派と考えられている「LLコンドライト」で、日本の小惑星探査機「はやぶさ(Hayabusa)」が回収した小惑星「イトカワ(Itokawa)」の微粒子と同じ種類だという。(c)AFP