中国のCOP19交渉責任者、自国の「深刻な大気汚染」に遺憾
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【11月6日 AFP】来週11日からポーランドで開かれる国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)の中国の交渉責任者は5日、世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国である自国の大気汚染が、自国民に被害を及ぼしていると語った。
「事実、中国は深刻な大気汚染に苦しんでいる」と、中国の経済政策を担う国家発展改革委員会(National Development and Reform Commission)の解振華(Xie Zhenhua)副主任は語った。
さらに解氏は、スモッグに覆われた状況は「今や日常的となっており、中国の人々の精神と肉体の健康に深刻な影響を及ぼしている」と付け加えた。
COP19を前に記者会見した解氏は、中国の大気汚染問題を「時代遅れの発展モデル」や「不合理な産業・エネルギー構造」、一部企業による汚染物質の大量廃棄などに関連づけた上で、根本の原因は「化石燃料の使用」と述べた。
大気汚染は中国で大きな社会問題となり始めており、中国政府は9月、北京(Beijing)およびその他主要都市の大気汚染物質のレベルを2017年までに最大25%減らすことを約束した。
中国政府は、国内の石炭消費量の増加幅を鈍化させ、2017年までに石炭の全エネルギーに占める割合を65%に引き下げることで、大気汚染のレベルを低減することが可能だとしている。中国は世界最大の石炭消費国で、来年の消費量は世界の石炭消費量の半分以上に上ると予測されている。
解氏は「およそ5~10年で、空気の品質が改善されるはずだ」と述べた。(c)AFP/Kelly OLSEN