【11月6日 AFP】サッカーオーストラリア代表で史上最多キャップを誇るGKマーク・シュワルツァー(Mark Schwarzer)が6日、代表からの引退を表明し、チームメートがその決断にショックを受けている。

 41歳のシュワルツァーは、自身の最後を飾る大会として、2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)出場に意欲を燃やしているかと思われたが、6日朝にオーストラリア・サッカー連盟(Football Federation AustraliaFFA)に対し、代表チームを直ちに引退すると伝えた。

 クラブでは現在、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でペトル・チェフ(Petr Cech)のバックアッパーを務めるシュワルツァーは、1993年にオーストラリア代表デビューを飾って以降、109試合に出場している。

 しかし、正守護神を務めていたフラム(Fulham)を離れ、今季からチェルシーでチェフに次ぐ第2GKとなったことで、シュワルツァーには、代表での正守護神の役割を続けられるのかという疑問が持ち上がっていた。

 シュワルツァーの代表引退の知らせは、解任されたホルガー・オジェック(Holger Osieck)氏に代わって代表指揮官に就任したアンジェ・ポステコグルー(Ange Postecoglou)監督が、自身初の代表メンバー発表を行うわずか数時間前にもたらされた。

 代表で長らくチームメートだったティム・ケーヒル(Tim Cahill)は、シュワルツァーの決断にはショックを受けており、指導者として代表に関わり続けてほしいと語った。

 現在は米メジャーリーグサッカー(MLS)のニューヨーク・レッドブルズ(New York Red Bulls)でプレーするケーヒルは、米フォックス・スポーツ(FOX Sports)に対し、「信じられない。キャリアを通じてずっと尊敬してきた人のことだから、すさまじい驚きを感じている」と語った。

「過去すべてのサッカー選手の中でも最も偉大な大使の1人で、そして何より大切なのは、彼がピッチの内外を問わず、本物の紳士であることだ」

 シュワルツァーの代表引退の決断は早すぎると思うか、と問われたケーヒルは、それに答えるのは難しいと返している。

「シュワルツァーはやめることを決めたが、そうした判断は選手が自分自身でするものだ。今が正しい時なのかどうかは誰にも分からない」

(c)AFP