【11月6日 AFP】カナダの最大都市トロント(Toronto)のロブ・フォード(Rob Ford)市長(44)は5日、喫煙タイプのコカイン「クラック」を使用したことがあると認め、謝罪した。一方で、「もう隠すことは何もない」として、市長職にとどまる意向を表明した。

 同国では今年5月、クラックを吸うフォード氏を撮影したとされる動画の存在が報じられ、同氏の辞任を求める声が上がっていた。一方の同氏は薬物使用疑惑をかたくなに否定し続け、来年の再選を目指す意向を示してきた。

 さらにトロントの市警察は先週、問題の動画を入手したと発表したが、同氏は辞任を否定し続けていた。

 だがフォード氏は5日、市庁舎の前で報道陣に対し、「クラックを吸ったことがある」と明言、一転してコカイン使用を認めた。ただ、常習については否定し、「おそらく泥酔状態の中で1度」試したことがあると述べた。その時期について聞かれると、「1年ほど前」だろうとしながらも、はっきりとした時期は分からないとした。

 その後開いた記者会見では「市の皆さんに恥をかかせ、申し訳ない」と謝罪。一方で、「私は(市長という)仕事をするために選ばれた。それこそが、私が今後も続けていくことだ」と付け加えた。(c)AFP