【11月5日 AFP】人種にかかわらず少女の思春期が以前より早まってきているが、肥満がその要因かもしれないとの研究結果が4日、小児科専門誌「Journal of Pediatrics」に発表された。特に白人の少女にこうした因果関係が強くみられたという。

 思春期を迎える年齢が早まっていることは、乳がんや卵巣がん、高血圧やうつ病のリスクを増大させるなど、これまで多くの病状と関連付けられてきた。

 研究を率いたのは米シンシナティ小児病院(Cincinnati Children's Hospital)のフランク・ビロ(Frank Biro)氏。研究によると、白人の少女の胸が膨らみ始めたのは平均9.7歳で、1997年の調査時に比べ約4か月早かった。

 また、すべての人種で、肥満の程度を表す体格指数(BMI)が高いことが、早期に胸の発育が始まる「最も強い予兆」だった。アフリカ系の少女は白人やアジア系よりも早い時期に胸の発育が始まるが、その時期は80~90年代の調査から変わっていない。

 調査の対象はニューヨーク(New York)、サンフランシスコ湾岸地帯、シンシナティ地域の少女1200人。6~8歳の少女の発育を2004年から継続して観察した。(c)AFP