【11月5日 AFP】中東と欧州を歴訪中のジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は4日、サウジアラビアを訪問し、アブドラ・ビン・アブドルアジズ国王(King Abdullah bin Abdul Aziz)との2時間に及ぶ会談などを行った。同国訪問は二国間の緊張緩和が狙いだったが、シリア問題では溝を埋められなかったもようだ。

 ケリー氏は、同国訪問の最後にサウド・ファイサル(Saud al-Faisal)外相と共同記者会見し、両国が「戦略的かつ永続的」な関係にあることを強調。シリア問題については、「両国が合意した目標に意見の不一致はない」とし、「(シリア大統領のバッシャール・)アサド(Bashar al-Assad)氏が(自国民に対して)兵器を使用し続ける中、無為に傍観しておくわけにはいかない」と述べた。一方のサウド外相は、強固な二国間関係は強調しながらも、「国際社会はシリア国民に対する戦争に歯止めをかけられていない」と批判した。

 11日間の日程で中東・欧州を歴訪するケリー氏は今後、スイス・ジュネーブ(Geneva)で開かれるシリア和平交渉の日程を確定するための会合や、主要6か国とイランとの新たな核交渉という、重要な協議を控えている。(c)AFP/Jo Biddle