【11月2日 AFP】ラグビーテストマッチが2日、東京で行われ、オールブラックス(ニュージーランド代表)が54-6で日本代表を下した。

 満員の観衆の前で日本代表が戦う姿と誇りを見せる中、オールブラックスは実験的なメンバー構成ながらもホームチームを圧倒した。

 欧州遠征でフランス代表、イングランド代表、アイルランド代表と対戦する予定のオールブラックスは、ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)に序盤の30分間は落ち着かない展開を強いられたが、今年のテストマッチでの連勝を11に伸ばしている。

 オールブラックスが試合前に披露するハカ(Haka)で奮い立ったのか、日本代表はタックルを繰り出し、ラインアウトを奪い取り、プレーを断絶してW杯 (Rugby World Cup 2011)王者をいら立たせた。

 オールブラックスは前半9分にチャールズ・ピウタウ(Charles Piutau)が抜けだしこの試合最初のトライを挙げると、ダン・カーター(Dan Carter)がゴールキックを決めた。

 日本代表は五郎丸歩(Ayumu Goromaru)が2本のペナルティーを蹴り込み7-6と追いすがったものの、その後オールブラックスはサム・ケイン(Sam Cane)がトライを決め、さらにベン・スミス(Ben Smith)が今年11本目となるテストマッチでのトライを挙げた。

 さらに、121試合目の代表戦を飾った主将のリッチー・マッコウ(Richie McCaw)が同32分に強引に進みトライすると、カーターが再び信頼の置ける左足でコンバージョンを決めた。この試合、カーターはコンバージョンで10得点を奪った。

 軽い脳梗塞でエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチを欠く日本代表のファンは、6-28と得点差を抑えて迎えたハーフタイムに歓声を上げた。

 両国の過去2度の対戦は無慈悲なもので、オールブラックスは1995年には145-17、2011年には83-7と、クリケットのスコアのような得点差で勝利していた。

 オールブラックスは後半、ジェレミー・スラッシュ(Jeremy Thrush)のトライ後、この試合5本中5本目のゴールキックを決めてカーターが試合を退いた。

 オールブラックスはその後も攻め込むとフランク・ハライ(Frank Halai)が代表デビュー戦でのトライを決め、さらにボーデン・バリット(Beauden Barrett)がトライ。そして、ピウタウがこの試合2本目のトライを決めて、オールブラックスの得点を締めくくった。

 ロスタイムには福岡堅樹(Kenki Fukuoka)がインゴールぎりぎりにボールをタッチしてファンを沸かせたが、リプレー映像で福岡の左足がタッチラインを出ていたと判定され、トライは認められなかった。(c)AFP