WHO、シリアでポリオ感染を確認
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【10月30日 AFP】国連(UN)の世界保健機関(World Health Organization、WHO)は29日、内戦下のシリアでポリオの感染を確認したと発表した。ポリオは四肢のまひをもたらす恐れのある病気で、同国では1999年以降発生していなかったが、WHOは今後感染が拡大する恐れがあると警告している。
同国では約2週間前、急性弛緩(しかん)性まひの症状を示した子ども22人のポリオ感染が疑われた。WHOポリオ対策課の報道官は報道陣に対し、このうち10人で1型野生株ポリオウイルスへの感染が確認されたことを明らかにした。残る12人の検査は継続中で、結果は近日中に判明する見込みだという。
これらの症例報告は同国東部デリゾール(Deir Ezzor)県に集中しており、患者はいずれも2歳未満とされる。同報道官は、「この他に急性弛緩性まひの症例が見つからないかどうか、シリア全土と近隣諸国でも疾病の監視を続けている」と伝えている。
報告された症例の検査結果が待たれた先週、援助機関とシリアの保健当局は、ポリオに加え麻疹(はしか)・おたふく風邪・風疹のワクチンを240万人の子どもに接種する取り組みを強化。国連によると、内戦前のシリアでは子どもの約95%が予防接種を受けていたが、過去2年間のポリオワクチン未接種児数は政情不安が原因で50万人に上っているという。(c)AFP