【10月29日 AFP】ケニアで、16歳の少女を集団レイプした男3人に罰則として「草刈り」が言い渡されたことに対して、100万人以上が抗議の請願書に署名した。

 少女に対する残忍な行為と、その犯人に対する罰則の軽さに対し、ケニアでは激しい怒りの声が上がっていた。

 報道によると、リズ(Liz)さん(16、仮名)は今年6月、ケニア西部で祖父の葬儀の帰り道に6人の男に襲われ、殴られた後に性的暴行を受けた。さらに男たちは、流血して意識不明のリズさんを汚水溝に投げ込んだ。

 キャンペーン団体「Avaaz」で公開されたオンライン請願書に署名した人の数は、28日現在、100万人を突破し、さらに増える勢いをみせている。

「草刈りを終えたレイプ犯を自由の身にすることは、レイプに対する罰則として世界最悪だ。システム全体の完全な失敗であり、ケニア警察当局の対応は完全に恥ずべきものだ」と、オンライン請願書を開始したネビラ・アブドルメリク(Nebila Abdulmelik)氏は述べている。

 リズさんは、暴行を受けた際か汚水溝に投げ込まれた際に背骨を骨折し、以来車椅子での生活を強いられているほか、深刻な内臓損傷を受けた。

 ケニアの議員らも、集団レイプとそれに続く警察の対応を非難し、行動を呼びかけている。

「リズさんの受難は想像を絶する。警察にそのような心ない怠慢を許さないための唯一の方法は、警察の責任を問うことだ」と、Avaazのキャンペーン責任者、ダリア・ハシャド(Dalia Hashad)氏は述べた。

 ケニア警察庁のデビッド・キマイヨ(David Kimaiyo)長官は前週末に声明を発表し、「捜査は完了した」と述べ、検察当局からの指示を待っていると述べていた。(c)AFP/Peter MARTELL