戸籍制度廃止など改革案を提示、中国国務院発展研究センター
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【10月29日AFP】中国のメディアが28日報じたところによると、中国国務院発展研究センター(Development Research Centre of the State Council)は、農村部からの出稼ぎ労働者が医療保険などの社会保障を十分に受けられない原因となっている戸籍制度の廃止などを含む改革案を発表した。同案は来月開かれる中国共産党中央委員会の第3回全体会議で議論される。
都市の戸籍を持つ人々が医療保険や教育、その他の公共サービスで優遇される一方、ここ数十年で農村部から移動してきた数億の人々には、こうしたサービスが適用されないことが多い。国務院発展研究センターは、今の戸籍制度は、年金や医療保険を含めた基本的な社会保障パッケージに置き換えられるべきだとしている。
中国新聞社(China News Service)によると、国務院発展研究センターは、国内すべての場所での適用が可能となるような社会保障カードにすべきと提言。中国新聞社は戸籍制度の廃止を含む改革案について、「国民の自由な移住の促進と、国民のための基本的な社会保障の確保、最適な資源配分、生産性の改善」を目的としていると論評した。
改革案には、国が独占する鉄道、エネルギー、通信、金融部門などの再編や、今後10年以内の人民元の国際化などが盛り込まれている。(c)AFP