【10月29日 AFP】中国共産党の書記官が、豚足専門レストランでの飲食代のツケが1100万円以上もたまり、停職処分になった。同国のメディアが28日、報じた。

 中国国営の英字紙・環球時報(Global Times)によると、貧しい中国中部の河南省(Henan)で党書記官を務めるHan Junhong氏は、長年の宴会などのツケを70万450元(約1120万円)もため込んでいた。同レストランは公務用に使われる場として指定されていたという。

 支払いが滞ったために店を閉めざるを得なくなったレストランのオーナーは、店の表に赤い横断幕を掲げ、Han氏の借金に抗議。「私は重病だ。幼い子供もいるし、借金もある」と、国営紙・新京報(Beijing News)に語った。

 この一件は、これまでも地方政府の腐敗が暴かれる場となってきた中国のマイクロブログサービス「新浪微博(Sina Weibo)」上で批判の的となり、ツケの代金は翌日すぐに支払われ、調査の結果、Han氏は停職処分になったと、環球時報は報じた。

 中国政府は役人の汚職に対する国民の怒りが高まっていることを受け、宴会では「料理4品とスープ1杯」といったガイドラインをはじめとする節約令を出した。このため役人たちの無銭飲食が目立つようになり、今回の事件もその一例だ。

 一方で、節約令にもかかわらず、地方政府の浪費ぶりは続いている。例えば今月、東部の江蘇(Jiangsu)省で巨大なフグの像の建立に7000万元(約11億円)が費やされ、ネット上で大きく非難された。(c)AFP