【10月28日 AFP】故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんのヒット曲を多く手掛けた米音楽界の大物プロデューサー、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)さんが25日、マイケルさんの遺産管理会社などを相手取り、1000万ドル(約9億8000万円)の損害賠償を求める訴訟を起こしていたことが分かった。

 ロサンゼルス(Los Angeles)の裁判所に提出された訴状によれば、ジョーンズさんは、マイケルさんの死後に発表されたアルバムや映画などをめぐる契約違反があったとして、ソニー・ミュージックエンタテインメント(Sony Music Entertainment)と、マイケルさんの遺産管理会社が運営するMJJプロダクションズ(MJJ Productions)を提訴した。

 違約があったとされているのは、「This Is It」コンサートに関する映画とアルバム、マイケルさんの楽曲をテーマにしたシルク・ド・ソレイユ(Cirque du Soleil)のショー、アルバム「バッド(Bad)」の25周年記念盤。遺産管理会社はジョーンズさんとかつて交わされていた合意内容を考慮せず、これらを発売したという。

 遺産管理会社側は、提訴を突然知らされたといい、「ジョーンズ氏はマイケルの楽曲に関して、35年以上にわたり適切に報酬を受けている」と主張した。

 ジョーンズさんは、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)さんやバーバラ・ストライサンド(Barbra Streisand)さんといった人気歌手の楽曲も手掛け、27度のグラミー賞受賞を誇る。マイケルさんの作品については、アルバム「オフ・ザ・ウォール(Off the Wall)」、「スリラー(Thriller)」、「バッド」などをプロデュースした。(c)AFP