米選挙結果予測で注目集めた統計専門家、サイト再開へ
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【10月27日 AFP】2008年と12年の米大統領選の結果をほぼ完璧に予測した統計専門家、ネイト・シルバー(Nate Silver)氏(35)が、次の選挙サイクルに合わせ、新天地で自身の人気サイトを再開する。
シルバー氏は大学卒業後わずか数年で、米国で最も注目される政治の予言者となり、同じ時期にバラク・オバマ(Barack Obama)氏も政界のスターとして頭角を現した。シルバー氏は投票データや人口統計学データを用いて、08年の大統領選で50州のうち49州の勝敗を的中させ、経験豊かなアナリストらより正確な予想を示した。また、ベテランアナリストらの「直感による」予測の正確さは、ヤマ勘以上のものではないと言い放ち、反感を買った。
米大統領を選ぶ選挙人の数にちなんで命名されたシルバー氏のサイト「fivethirtyeight.com」は12年までに米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の人気ブログとなり、同氏はプロの評論家や政治家らをいら立たせるほど注目を集めた。
シルバー氏は今年、自身のサイトとブランドを米スポーツ専門チャンネルESPNのサイト「ESPN.com」に売却した。14年の中間選挙からのサイクルに合わせて、来年初めにも政治とスポーツを中心としたサイトを再開する。同氏によると、新サイトは政治、スポーツ、その他の3分野をほぼ同じ割合で扱い、閲覧は引き続き無料という。
米ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)で開かれたオンラインニュース協会(Online News Association)の会合で、シルバー氏は大勢の出席者らに対し、ジャーナリストが自身の偏見を明確に自覚して「インサイダーとしての意見」を棚上げし、科学と厳密さを重視するよう強調。特に選挙のような重要な出来事について、そうした取り組みをして欲しいと促した。(c)AFP/Magan CRANE