【10月27日 AFP】13-14フィギュアスケートグランプリGPシリーズ第2戦、スケート・カナダ(2013 Skate Canada International)は26日、カナダ・ニューブランズウィック(New Brunswick)州のセントジョン(Saint John)で女子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ロシアのユリア・リプニツカヤ(Julia Lipnitskaia)が合計198.23点でGPシリーズ初優勝を飾った。

 リプニツカヤは完璧と思える見事な演技と技術力の高さを見せつけ、観客からスタンディングオベーションを浴びた。

 女子シングルの戦いはミスが少なかったものの、明暗が大きく分かれた。ショートプログラム(SP)で首位に立った米国のグレイシー・ゴールド(Gracie Gold)はトリプルルッツで転倒し、圧巻の演技を見せたリプニツカヤに逆転を許し、合計186.65点で3位に沈んだ。

 ベテランの鈴木明子(Akiko Suzuki)は「オペラ座の怪人(Phantom of the Opera)」に乗せた情感豊かな演技でファンを魅了し、会場を沸かせると、合計193.75点で銀メダルを獲得した。

 リプニツカヤと鈴木はともに7つの3回転ジャンプを成功させたが、リプニツカヤのプログラムには最高難易度のコンビネーションが含まれ、オープニングではトリプルルッツ、トリプルトーループのコンビネーションを成功させた。

 リプニツカヤの優勝は、2014年ソチ冬季五輪の開幕が約100日後に迫り、五輪で何としてもメダルをもたらしたい開催国ロシアにとって追い風となる。

 リプニツカヤは試合後、「勝ったことについてはほとんど意識していない。常に前に進んでいかなくてはならないし、やれることはいつだってある。それでもすべてがうまくいってすごくうれしい」と語った。

 リプニツカヤはほとんど休養する間もなく、11月1日に開幕する第3戦中国杯(ISU Grand Prix of Figure Skating Cup of China 2013)に出場する。

 一方、鈴木とゴールドはGPシリーズ第4戦のNHK杯(NHK Trophy 2013)にそろって登場する。(c)AFP/Laurie Nealin