産院で取り違えられた赤ちゃん、無事母親のもとへ アルゼンチン
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【10月27日 AFP】アルゼンチン・サンフアン(San Juan)州の産科クリニックで出産した2人の女性が、互いの赤ちゃんが取り違えられていたと確信しクリニック側と争った結果、出産から数週間を経て、ようやくそれぞれ実の子どもを腕に抱くことができた。
その1人、ロレーナ・ヘルベノ(Lorena Gerbeno)さんは23日、アルゼンチンのC5Nテレビの取材に対し「実の娘ではない赤ちゃんと3週間過ごしたわけですが、すべての愛情を注ぎました。あちらのお母さんも、(取り違えられた娘に)そうしてくれていると信じていましたから」と語った。
ヘルベノさんは9月30日に出産した直後から、何かがおかしいと感じていたという。「帝王切開で出産してすぐ、赤ちゃんは3.1キロの健康な女の子だと言われたんです。けれど、子どもを渡されたとき、体重は3.8キロで逆子だったと言われたんです。そんなはずはないと言うと、私の方が勘違いしているのだろうと言われ、それっきりでした」
ヘルベノさんによれば、同じ日に出産したベロニカ・テハダ(Veronica Tejada)さんも同様の懸念をクリニックに伝えていたが、クリニック側は気にも留めなかったという。
ヘルベノさんの疑いが確信に変わったのは、たまたま新生児健診で顔を合わせたテハダさんと雑談を交わしていた時だった。出産直後に聞かされた互いの赤ちゃんの体重が、ちょうど逆だったのだ。「私たちは電話でも話し合い、インターネットで赤ちゃんの写真を交換しました」
真実を追求するために、2人は療法士の助けも得て当局に訴え出た。当局はクリニックの関連書類の押収とDNA検査を命じ、赤ちゃんはそれぞれ実の母親である2人のもとに返された。
「私が疑い深い人間で幸いでした」と弁護士でもあるヘルベノさんは語る。だが、これ以上の法的措置を取ることは考えていないという。「この悪夢が終わってくれて、ほっとしているんです」(c)AFP