【10月24日 AFP】インドで今年発生した大規模な洪水で自宅と作物に大きな被害を受けたと主張する農家の男性(55)に、州政府からわずか80ルピー(約130円)の小切手が届いていたことが、23日の報道で明らかになった。

 ニュース専門局NDTVによると、インド西部マハラシュトラ(Maharashtra)州の貧困地域ビダルバ(Vidarbha)に住む男性(55)は、洪水で損傷した自宅の修理に1万4000ルピー(約2万2000円)かかったと話している。だが、地元政府から渡された小切手の額は、1か月前に被害状況を調査に来た役人に出した軽食の代金にも満たなかったという。

 男性の息子は「残酷なジョークだ。政府がそこまで金に困っているのなら、私たちが募金を集めて助けてあげるべきだ」と話している。

 地元当局者は、調査の結果、住宅の損壊度合いは1%だったので見舞金は83ルピーとなり、「端数を切り捨てた80ルピーを渡した」とNDTVに語った。

 NDTVによると、インド政府は7月に同地域で発生した洪水の被災者のために200億ルピー(約316億円)の予算を準備しているが、農業従事者の多くは、公的な支援はほとんどないか皆無のどちらかだと話している。(c)AFP