独誌「米NSAがメキシコ大統領府のメール傍受」 前大統領、米を非難
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【10月22日 AFP】米情報機関が在職中だったフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)前大統領の電子メールに不正アクセスしていたとの報道を受け、カルデロン氏は21日、こうした行為は「侮辱」だと米政府を非難した。
独ニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)は20日、米当局に訴追された米中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者からの情報として、米国家安全保障局(National Security Agency、NSA)が数年間にわたってメキシコ政府に対するスパイ活動を行っていたと伝えていた。また同誌によると、NSAは2010年5月にメキシコ大統領府の電子メールシステムに侵入し、当時大統領だったカルデロン氏の電子メールにアクセスできる状態にあったという。
メキシコ外務省は同誌の報道を受け、「このような慣例は許容できるものではなく違法であり、メキシコの法律のみならず国際法にも反する」との声明を発表し、米政府に対し速やかな説明を要求している。
またカルデロン氏本人も21日に初めて本件に言及し、このような行為はメキシコ政府に対する「侮辱」だと非難。「自身が対象となったスパイ行為についての最大級の抗議」の意を米政府に伝えるよう、ホセ・アントニオ・ミード(Jose Antonio Meade)外相に要請したことを明かした。
米当局は、エンリケ・ぺニャニエト(Enrique Pena Nieto)現大統領が大統領候補だった昨年に同氏の電子メールにアクセスしていたとも報じられている。(c)AFP