【10月19日 AFP】パキスタンで女子教育の権利を訴えイスラム武装勢力タリバン(Taliban)に銃撃されたマララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さん(16)が18日、治療を受けて以来暮らしている英国でバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)のレセプションに招かれ、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)と夫のフィリップ殿下(Prince Philip)に謁見した。

 今回のレセプションは、英連邦(Commonwealth)諸国における教育の促進を目的としたもので、バッキンガム宮殿の「白の客間」で行われ、世界中の学術機関から350人が招待された。

 昨年10月、パキスタンでスクールバスに乗っていたところを銃撃されて頭部に重傷を負い、英国で手術を受けて回復したマララさんは父親に付き添われ、今月出版されたばかりの自伝「I Am Malala(私はマララ)」を女王に進呈した。また宮殿を訪れたことについて「単にお招きいただいただけではなく、私にとって大いなる名誉です。すべての子どもたちの教育、そしてこの国の子どもたちの教育のために皆で一緒に力を尽くすことができたらと願います」と述べた。

 92歳になるフィリップ殿下が、マララさんに対し「子どもが学校に行くのには理由がある。親が子どもたちに家にいてほしくないから、子どもは学校に行くんだよ」と冗談気味に述べると、マララさんは笑いをこらえようと顔を覆った。フィリップ殿下は時に失言が多いことで知られる。

 マララさんは19日に英スコットランド・エディンバラ(Edinburgh)で行われる催しで、パキスタンでの銃撃に巻き込まれた同級生2人と再会する予定だ。(c)AFP