【10月18日 AFP】香港(Hong Kong)で映画『トランスフォーマー(Transformers)』シリーズの最新作を撮影していたマイケル・ベイ(Michael Bay)監督(48)が、エアコン装置を手にした男に殴りかかられたことが分かった。警察は17日、男2人を逮捕した。

 ベイ監督は襲撃された当時、香港島のクオーリーベイ(Quarry Bay)地区で、最新作『トランスフォーマー/ロストエイジ(Transformers: Age of Extinction)』の初日のロケを行っていた。

 警察発表によると、男2人のうち1人が撮影中のベイ監督とスタッフに対し、撮影の迷惑料として10万香港ドル(約126万円)を支払うよう要求し、もみ合いになった。その際、もう1人の男が突然ベイ監督に襲いかかったという。ベイ監督は右顔面を負傷したが、病院に行くことは拒んだという。

 一方、ベイ監督の広報担当者は、監督が負傷したとの情報を否定した。

■4倍の迷惑料、監督自ら拒否 「ゾンビみたいだった」

 ベイ監督は自身のウェブサイトで、当時の状況を次のように説明している。「頭のおかしな連中が、私のスタッフに何時間もつきまとってケンカを売ってきていた。連中の1人は荷物カートを押して役者たちの間に突っ込み、大音量で音楽を流すのをやめて欲しければ数千ドル払えと脅してきた。払わなければレンガで殴ってやると」

 ベイ監督によると、撮影場所でカメラに映る可能性のある露天商には全員に、迷惑料として十分な額を既に支払ってあったという。ところが、この男は4倍の額を要求してきたため、ベイ監督が自ら男たちにやめるよう話し、ゆすりには屈しないと断言したという。

「彼は、その返事が気に入らなかったようだ。1時間後にまた撮影現場にやってきた。細長いエアコンを抱えていて、私のところに真っ直ぐ歩いて来ると、顔を殴りつけようとしたんだ」

 監督はこれをよけ、エアコンを地面に投げ捨てて男を押しのけた。そのとき、警備員が介入してきて7人がかりで男を押さえ付けたという。ベイ監督はこのときの様子について「(米俳優)ブラッド・ピット(Brad Pitt)主演の映画『ワールド・ウォーZ(World War Z)』に出てくるゾンビみたいに、誰彼構わずかみつこうとしていた」と話している。(c)AFP