報道機関向けの内部告発受け付けシステム、米団体が提供
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【10月16日 AFP】報道の自由を擁護する米団体が15日、内部告発情報提供の窓口となる報道機関向けのオープンソースシステムを提供すると発表した。
故アーロン・シュワルツ(Aaron Swartz)氏が開発した「デッドドロップ(情報受け渡し所、DeadDrop)」プロジェクトを米権利団体「報道の自由基金(Freedom of the Press Foundation)」が引き取り、新たに「セキュアドロップ(SecureDrop)」という名称で運用する。
「セキュアドロップ」は内部情報や内部資料を報道機関に匿名で提供することが可能なシステム。情報提供者は身元を明らかにしたり電子メールを使ったりすることなく、それぞれに特有のコードネームで報道機関と連絡を取ることができる。メッセージやファイルはウェブ経由で送信することができ、機密性のあるストレージに保管される。
システムは、シュワルツ氏と調査報道記者のケビン・ポールセン(Kevin Poulsen)氏がコンピューター言語のPython(パイソン)を用いて共同開発した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal、WSJ)はすでに同様の独自システムを運用しており、米誌ニューヨーカー(New Yorker)はデッドドロップの以前のバージョンを利用している。
米国のメディア監視団体は先日、バラク・オバマ(Barack Obama)政権による内部告発への取り締まりが、報道の自由と民主主義に対する脅威になりつつあるとの報告書を発表していた。(c)AFP